【三菱 アウトランダーPHEV 発表】3つの走行モードを最適に切り替える

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三菱・アウトランダーPHEV
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三菱『アウトランダー』の次期型に搭載される“プラグインハイブリッドEVシステム”は3つのモードでの走行が可能だという。

同社開発本部副本部長の久米建夫氏によると、「走行モードは、“EVモード”、“シリーズモード”、“パラレルモード”。これら3つのモードから最適な走行モードを走行状態に合わせて自動で選択します」という。

「“EVモード”は、駆動用電池の動力でモーターのみで走行。“シリーズモード”はエンジンで発電し、モーターで走行します。“パラレルモード”はエンジンで走行し、モーターでアシストします。エンジン出力の一部は発電にも利用してバッテリーの充電も行います」と説明する。

久米氏は実際の走行例を挙げ、「市街地走行では、発進時はモーターで発進走行。EVの素早い加速と静粛性が得られます。十分に充電されていれば、市街地ではほとんどEVモードでの走行が可能です。登坂時や急加速時にはより大きな出力が要求されますが、このときにはシリーズモードに移行します。エンジンによる発電電力を付加して大きな駆動力を発生させるのです。減速時、あるいは降坂時ではエンジンを停止し、減速のエネルギーを回生し、駆動用電池に充電。停車するとエンジン、モーターとも停止します」と話す。

また、「遠出の場合では、市街地では前述と同様に電池でEV走行します。高速道路に乗っても120km/hまではEV走行が可能です。EV走行を続けているうちに、電池の残量が次第に減っていくので、あるところでエンジンが起動し、パラレル走行に移行します。パラレル走行で追い越しなどのさらに大きな出力を要求されるときには、エンジン走行に加えて、前後輪のモーターでアシストします。市街地走行に戻ると、電池残量が少ない場合には、エンジンで発電しながらモーターで走行するシリーズモードで市街地走行を行います」とした。

このシステムの環境性能について久米氏は、「3つの走行モードを走行に合わせて最適に切り替えることで、高いレベルを実現しています」とし、「JC08モードで、電池だけで走れるEV走行距離は55km以上。電池とガソリンをフルに使ったときの航続可能距離は880km以上。平均的な燃料消費量の指標である複合燃料消費率(*)は61km/L以上を目標にしています」と語った。

(*)複合燃料消費率:国土交通省審査値設定要領により、外部充電による電力で走行した燃料消費率と、外部充電による電力を消費した後にハイブリッドで走行した燃費消費率とを複合して算定された、平均的な燃料消費率を指す。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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