トヨタ自動車は8月3日、2013年3月期の業績見通しを据え置くと発表した。見通しの前提となる為替レートは対ユーロで従来より4円高の101円に見直す一方で、対ドルでは期初のまま80円とした。いずれも足元の為替相場に対しては円安水準となっている。
トヨタの伊地知隆彦取締役専務役員は、同日、都内で開いた決算会見後、一部報道陣に対し、想定為替レートについて「80円という為替、これは収益見通しをする時の前提の、いわゆる計算レートという位置づけ」とした上で、「実際のオペレーションはもちろん足元の78円台を見据えてやっている」と強調した。
さらに「80円と78円の差2円については、単に何もしなければ収益に悪影響を及ぼすことになるが、収益改善をまだまだこれからも続けていくので、その部分は飲み込んでいける。そういう背景を含めて収益見通しを据え置きにしたとご理解頂きたい」と述べた。