ニンテンドーDSといえば日本だけでも約3000万台が普及している定番のゲーム機。そのDSとカーナビを連携させることで、家族みんなでドライブするのが楽しくなる。
そんなシーンを想定して開発された最新AVN(AV一体型ナビ)が『AVN-ZX02i』である。9型という大型ディスプレイに加えてナビと連携する専用DSソフト付属という、“業界初”づくしの上位機種だ。前編では、DS連携について主に紹介していこう。
DSソフト『クルマでDS』が付属、ペアリングもごく簡単
この連携のカギとなるのがAVN-ZX02i向けに開発されたDSソフト『クルマでDS』の付属である。このソフトには「目的地検索」「観光案内」「ご当地クイズ」の主要な機能が収録されているほか、カーナビと通信するためのBluetooth機能を内蔵。このソフトをDSにセットすることで、BluetoothによるAVN-ZX02iとのワイヤレス通信が可能になる。
しかも、従来はハードルが高かったBluetoothのセットアップも表示される画面に従うだけの簡単さ。一度セットアップすれば、あとはAVN-ZX02iのAVメニューから「DS」を選んで「接続」を押すだけでいい。これなら子供だって気軽にセットアップができてしまう。その後はまさにDSの世界。DSならではのインターフェイスやキャラを楽しみながらカーナビ連携のメリットを実感できるというわけだ。
◆ニンテンドーDSから簡単に目的地検索できる
とくに感心したのが、そのスムーズな動作感だ。「目的地検索」で利用するデータはBluetoothによってその都度AVN-ZX02iから引っ張り出されるのだが、その際のラグはほとんど感じない。たとえで言えば、3G回線を使ったスマートフォンで目的地検索をするよりもずっと高速で行える。それだけに、大半の人は目的地の検索データまでも「クルマでDS」に収録されている、そう感じてしまうのではないだろうか。
キーワードの入力はDSらしく手書きで行え、しかもその認識精度は極めて高い。入力していてストレスをほとんど感じないで候補をリストアップできるのだ。ジャンル別検索も行え、周辺検索ではコンビニやガソリンスタンド、駐車場と言った定番のスポットを探して中継地点としても設定できる。とくに複雑な設定を行おうとしなければ、運転中でも同乗者が検索してくれるので便利だ。DSからの設定で目的地設定の操作は済んでしまう。
◆収録クイズは1万件以上! ご当地に関する話題で車内の雰囲気も盛り上がる
「観光案内」は、走行中に有名スポットに近づくと自動的に開始される。しかも各都道府県別に用意されたご当地キャラが方言を交えて案内してくれるから面白い。基本は電子合成音で行われ、その言い回しは良くも悪くも“DSっぽさ”を感じるもの。それでもどんなキャラが出てくるのか想像するだけで楽しくなってくる。もちろん、紹介されたスポットはDS上からナビの目的地や中継地点として設定できる。
そして、家族のコミュニケーションを図るのにもっとも役立ちそうなのが「ご当地クイズ」だ。DS下画面に表示される地図上には全4種類のクイズアイコンが表示され、これにタッチするとクイズがスタート! クイズはすべて4択形式となっていて、同乗者はその中から回答を選択するわけで、その回答を反映するのはDSを操作する、たとえばお子さんだったりする。ここでも家族のコミュニケーションが図れるってワケだ。
ここで出題される問題は1万種以上もあり、ご当地キャラがユーモアたっぷりにクイズを出題してくる。その内容は子供にとって少々難しくもあるようだが、その解説を行うのも家族のコミュニケーションを図る意味で大いに役立つだろう。ポイントの蓄積でご当地の名産品が買えたり(もちろんゲームの中でだが)と、意外な盛り上がりも期待できそうだ。
これまでDSとカーナビが連携するなんて考えたこともなかったが、これによって家族のコミュニケーションが図れるようになればしめたもの。今後は対応ソフトを増やすなどして、ドライブを楽しむ家族の中心で活躍してくれることを期待したい。