富士重工業は、2011年度から2015年度までの中期経営計画「Motion-V」(モーションファイブ)の進捗状況と経営環境の変化への対応策を発表した。
計画の初年度となる2012年3月期の業績は、期初計画である連結販売台数63万2000台、営業利益300億円に対して、連結販売台数64万台、営業利益440億円となり、計画を上回る順調な滑り出しとなった。
一方で、北米を中心に計画以上に販売が伸長していることや、中国現地生産計画の遅れ、円高による厳しい為替状況など、経営環境の変化に応じた追加施策を計画に織り込んだ。
具体的には米国販売は、好調な販売状況に応じて販売計画を上方修正した。中国販売は、現地生産計画が停滞しているため、完成車輸出による拡販計画へシフトし、周辺利益の拡大に注力する。
数値目標では、米国での販売目標の上方修正や中国現地生産に関する前提の変更を織り込み、2015年度の連結販売目標を当初計画より5万台マイナスの85万台に下方修正した。
収益目標は想定為替レートを1ドル90円、1ユーロ120円から1ドル80円、1ユーロ105円に修正したものの、2015年度の連結営業利益1200億円、営業利益率6%は据え置いた。