【2011年10大ニュース座談会】その6 震災を経て学んだもの

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仙台新港にあるトヨタのモータープール(2011年5月)
  • 仙台新港にあるトヨタのモータープール(2011年5月)
  • 津波が直撃した仙台空港。数店舗あったレンタカー店はマツダレンタカーの店舗と日産レンタカーの看板を残し全て流された(2011年5月)
  • 宮城県仙台市のようす(2011年5月上旬)
  • 福島第一原発(2011年3月16日)
  • 福島第一原発(2011年6月10日)
  • トヨタとセールスフォース・ドットコムの提携会見
  • トヨタ自動車元町工場
  • トヨタ BMW提携(2011年12月1日)
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 震災を経て学んだもの

高木---さあさあ、順位を決めていきましょう。

宮崎---震災と原発事故はもう動かないので、1位が震災で、2位が原発ということでいいんじゃないでしょうか。

一同---異議なし!

高木---さて、3位はなんだ?

三浦---サプライチェーンかな。それ自体は昔からあったけど、一般の方にわかる形で大きくクローズアップされたのは災害で寸断されることになった今年が初めてでしょう。

高木---タイトルは「サプライチェーンの絆」とか?

三浦---そこで「絆」を使っちゃう?

高木---今回はティア1、ティア2どころか、その先まで切れていったわけですから。

石田---今年のニュース、特にサプライチェーンを扱ったものですが、そこに続く言葉で一番多かったのは「見える化」ではないでしょうか。災害によってその崩壊まで見えたという。

宮崎---見える化というより、今まで見ようとしていなかっただけですよ。

高木---じゃあ、ここは単純に「切れてわかったサプライチェーン」ということにしましょう。

宮崎---4位は超円高でしょうか。タイトルは「超円高」でOK?

石田---来年はどうなるかわかりませんが、今の時点ではそれ以上でもそれ以下でもない。

三浦---予想外、しかも単独での円高で「ものづくり危機」を迎えたから、サブタイトルに「ものづくりの危機」を入れておきたいな。そうすれば数年後に振り返ったとき、日本のものづくりが危機的状況に置かれていたこともわかりやすい。

高木---さあ、ここから下は乱戦含みです。5位は何にしましょう?

宮崎---東京モーターショー、どうでしょう。成功した側面、課題した側面含めて。

三浦---タイトル、それでいいんじゃないの?「東京モーターショー、どうでしょう」で。

宮崎---どうでしょう?(イントネーション上げ)、どうでしょう?(イントネーション下げ)、どっち?

三浦---両方の意味を込めて「どうでしょう」。

石田---残った中で重要なのはどれ? 自転車ネタは熱かった気がしますが。

三浦---自転車は10位ぐらいでいいんじゃないの?「自転車ブームで混乱」とか。

高木---第三のエコカーは?

宮崎---いや、だからガソリン車をもって「第三のエコカー」というのはやめませんか。後々のためにも。

高木---じゃあ、「リッター30kmエンジン続々」としますか?

三浦---あっさりと更新されそうな数字である気がするけど、今年らしいといえば今年らしい。

高木---となると、トヨタ積極外交とスズキVW、高速道路料金は順当ですね。

宮崎---「トヨタ積極外交」が7位、「ススギ、VWと離婚騒動」が8位で、「高速無料化断念」が9位

石田---原発が2位で、自転車が10位、EVどうします?

三浦---昨年盛り上がったEVフィーバー、今年は電欠で息切れ。

高木---息切れというか、来年に何かネタがあれば復活するでしょう。

石田---では、「EVフィーバー電池切れ(充電中)」で。

宮崎---原発が残りました。

三浦---原発に関した神話が崩壊して、エネルギーとして依存してきた日本の産業とか、放射能汚染で日本の信頼自体も崩壊しつつある。それを考えると「原発ニッポン崩壊」とか

宮崎---それだと立ち直れない気がしてなりません。

高木---カッコの位置を変えて、「原発ニッポン」崩壊…でどうでしょう?

石田---え、また「どうでしょう?」ですか

高木---いやいや、「どうでしょう」は含まれないよ。


 レスポンス的2011年の10大ニュース
1位
 東日本大震災
2位
 「原発ニッポン」崩壊
3位
 切れてわかったサプライチェーン
4位
 「超円高」ものづくりの危機
5位
 東京モーターショー どうでしょう
6位
 リッター30kmエンジン続々
7位
 トヨタ積極外交
8位
 スズキ、VWと離婚騒動
9位
 高速無料化断念
10位
 自転車ブームで混乱
次点
 EVフィーバー電池切れ(充電中)

まとめ

中島−−−震災や原発事故が起きていなかったら、今年はどういう年になっていたのでしょうか?

三浦−−−今の世界情勢を見ると、それらとは関係なく超円高は起きていたんじゃないですかね。超円高が起きて、日本のものづくりは今以上に厳しい状況に置かれていたかもしれない。

三浦−−−国内メーカーはもし震災が無ければ本当に行き詰っていたかもしれない。今までのように国内需要が低迷し続け、震災がなければ需要に波も起こらない。日本のものづくりの危機はもっと深刻だったんじゃないかと思う。

(おわり)

3月11日以降が「2011年」
「サプライチェーン」がキーワードになった
東京モーターショー11をいかに評価すべきか

《レスポンス編集部》

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