ホンダの伊東孝紳社長は8日、新型『ASIMO』の発表会見で、今後のロボット開発について「ヒューマノイドロボットは、もっともっと人に近づける研究を進める」との方針を示した。
伊東社長は、「技術は人のためにというホンダにとって、人を知ることがモノづくりの根源になる」とし、ASIMO開発の狙いもそこにあると指摘した。加えて「技術者が興味を追求することが一番大事であり、それによって人への理解も深まる」と語った。
また「ヒューマノイドロボットが成長する過程で、人の役に立つ応用技術も出てくる」とし、同日公表した東京電力向けの「作業アームロボット」などにつながっていると説明した。
新型ASIMOは自律性を一段と高め、運動能力や知能面で大幅に進化させている。新たに加わった歩行時に対向する人や障害物を回避する能力は「クルマへの回避技術にも応用できる。今回の進化はわれわれにとって大きなステップ」と強調した。