[NEXCO東日本 事故訓練]規制方法に流儀やノウハウ

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単独事故を起こしたクルマに後続車が衝突…というのはよくある事故形態。
  • 単独事故を起こしたクルマに後続車が衝突…というのはよくある事故形態。
  • 現場に駆けつけた隊員は車線規制の準備を進める。
  • 移動する際にも後方から来るクルマの目視は欠かさない。
  • 交通量が少ない区間や時間帯では完全にクルマを止めることも。
  • 完全に止めた方が早く処理できることも多いという。
  • 事故車両を路肩に移動させた時点で訓練終了となる。事故処理に要する時間は30分ほど。

高速道路で事故が発生した際、真っ先に現場へ駆けつけ、車線規制などを実施するのが道路会社のパトロール隊だ。単純に「車線規制」といっても、その方法は各事業所ごとに異なっており、それぞれに流儀やノウハウが存在するという。

事業所ごとの特徴が如実に現れるのは、後続車に車線規制を知らせるための矢印標識や、規制区間を現す樹脂コーンの設置方法だ。

今回の研修では2台のパトロールカーが交互に使用され、それぞれに同じ機材が搭載されているが、「どのタイミングで規制を実施し、どういった方法で車線規制を行うか」は隊員の判断に委ねられている。搭載している機材をフルに使う事業所もあれば、必要最小限で済ませてしまう事業所もある。

「最小限の所要時間で事故処理を行うこと」と、「従事者の安全確保にも留意しながら処理を進める」というのが基本であり、必要と判断すれば事故が起きた車線のみ規制ではなく、全面通行止めにして一気に事故処理を進めることもある。交通量の少ない区間や時間帯であれば、通行止めにしてしまった方が全体の作業ペースが速くなり、「トータルとしての規制時間が短くなる」ということもあるようだ。

E-NEXCOパトロールの寺島誠さんは「車線規制や交通規制の方法に正解はありません」と語る。事故形態は個々のケースで異なり、現場の判断に委ねられることが多く、今回の研修でも隊員個々の判断による作業が重視されているという。

《石田真一》

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