日立電線は30日、次世代自動車向け電源ハーネスで、独自構造を採用した世界最小クラスの小型コネクタを開発したことを発表した。
ハイブリッドカーや電気自動車など、次世代自動車の駆動システムは、モータ及びインバータ、バッテリーと、これらの電気機器をつなぐ直流及び交流の電源ハーネスで構成されている。電源ハーネスは、エンジンルーム内の限られたスペース、かつ高温環境下で配線されることから、優れた柔軟性と高い耐熱性が要求される。
今回開発した電源ハーネス用小型コネクタは、メス端子、オス端子ともに平型形状とし、一つのばねで複数の端子に面圧を加える構造としている。独自のシンプル構造とすることで、同社従来品と比べてコネクタ部の体積を4割以上縮小。また、オス側コネクタと電気機器との接続形態を選択できるよう、ケーブル引き出しタイプとバスバータイプの2種類のバリエーションをラインアップした。
さらに、コネクタの接続後にばね力を加える構造を採用し、接続の容易さと高い耐振動性を両立。自動車の厳しい振動においても、安定した電気性能を維持することを可能としている。