日本自動車連盟(JAF)は、東日本大震災の被災地で無料点検を実施した結果、点検したうちの6割を超える車両に不具合が見つかったことを明らかにした。
JAFでは5月13日から5月28日の間、被災者が所有する車両に不具合が無いか、無料点検サービスを実施。点検はJAF東北本部、石巻基地と宮城県内の施設駐車場などの会場で開催した。
期間中に延べ334台を点検したが、このうち210台に不具合が見つかった。不具合率は62.9%と高い比率だった。
整備の必要があった部分は、通常はそれほど多くはないワイパーゴムが比較的多く54件、不具合全件の15.1%を占めた。これは、被災地域の粉じんによる影響が大きいと見られる。同じく粉じんによりエアフィルターが汚れているケースも多かった。
また、津波により海水をかぶったり、冠水した道路を通行したことで、センサー関係が故障し、エンジンやエアバックの警告灯が点灯しているケース、海水の塩分でさびが発生し、車体やベアリング関係から異音が発生している車両もあったとしている。