5月18日から20日まで開催されている「人とクルマのテクノロジー展2011」では、おそらく日本では初公開となるノルウェーTH!NK社の超小型EV「シンクシティ」が、東京アールアンドデーのブースに展示されている。
しかしTH!NK社と東京アールアンドデーは、特別深い関係にあるわけではない。むしろ日本企業としては、2010年に同社と提携を結んだ伊藤忠商事との関係が知られている。ではなぜこのブースに展示されたのか。伊藤忠商事自動車ビジネスクリエーション室の高山総司氏に伺った。
「当社が茨城県つくば市で実施している低炭素社会の実証実験『グリーンクロスオーバープロジェクト』に使っているマツダ・デミオのEVは、TH!NKのパワーユニットを使い、東京アールアンドデー様が製作したものです。そこでシンクシティについても、日本仕様への適合作業をお願いしたのです」
ちなみにシンクシティとデミオEVの両車が搭載するリチウムイオン電池は、伊藤忠商事、シンク両社と提携関係にある米エナデル社のものだ。市販に際しては右ハンドル仕様の完成を待ってからとのことだが、北欧生まれのスタイリッシュなコンパクトEVが日本の路上を走る日は遠くないかもしれない。