ドライブシャフトを中心に自動車部品を手掛けるIJTTは、7月5日~7日までの3日間、Aichi Sky Expo(愛知県常滑市)において開催された「人とくるまのテクノロジー展2023名古屋」に出展し、電気自動車(EV)向け「eアクスル(e-Axle)」を始めとした電動駆動ユニットなどを展示した。
IJTTはいすゞ自動車系の部品メーカー3社(TDF、アイメタルテクノロジー、自動車部品工業)の統合により、2019年4月に設立された企業で、関連会社を含めて国内に9拠点、海外ではタイやインドネシアに計5拠点を展開する。取り扱う製品は、ディーゼルエンジンやプロペラシャフト、フロントアクスルなど多岐にわたり、部品の粗材調達から加工・組立までを一貫して行える体制を整えているのが自慢だ。
高効率&コンパクトな商用車向け「eアクスルユニット」
特にいすゞとの関係が深いことから商用車向けパーツの開発・生産における経験を豊富とすることが同社ならではの強み。たとえば、商用車では積載スペースを設ける必要があるため、部品の設置条件が乗用車よりも厳しいことが少なくないが、そうしたニーズにも駆動・足回り部品のレイアウトに柔軟に対応して提供できるのだ。これは内燃機関車向けで培ったプロペラシャフトやブレーキ部品の知見が活かされていると言っていいだろう。
その中でイチ押しの出展としていたのが、モーターとインバーターが一体としたことに加えてドライブシャフトまでを一体化したeアクスルだ。展示品は3.5トン小型トラック向けフロント用駆動ユニットで、ユニット全体をコンパクトにレイアウトして高い車両搭載性を向上させたのが特徴。フロント/リアいずれにも対応可能で、定格モーター出力は70kW、最大モーター出力は130kWで最大モータートルクは300Nmに達するという。