出光興産は、4月から6月の国内向け原油処理計画について4製油所合計で前年同期比13%減の560万キロリットルにすると発表した。減産量は90万キロリットルで減産を継続する。
東日本大震災の影響で東北地方、関東地方で石油製品の不足が深刻化したことから、同社では被災した出荷基地の復旧に加え、石油製品の輸出停止、緊急輸入の実施、国内にある4製油所の稼動率向上など、被災地を含む全国への石油製品の安定供給に取り組んできた。この結果、3月末までにほぼ震災前の供給体制に復旧した。
同社の製品在庫は、4月末時点で前年同期比30%増と安定供給に支障のない水準にまで戻した。このため、海外の需要家に対する製品輸出を5月から再開した。
国内需要動向が再び低迷しているため、5月以降は大幅に減産する。4月の原油処理量は前年同月比2%減としたが、5月は在庫が増えているため同34%減とし、6月は2%減とする計画。復興需要などで需要が増加した際には、柔軟に処理水準を見直す。