日本軽金属は、国内初となるアルミニウム道路橋床版を使用した橋梁を開発した。
道路橋床版にはコンクリートや鉄の材料が使用されているが、橋梁の高齢化に伴って繰り返し荷重による疲労損傷や腐食などによる老朽化が問題となっている。今後、補修や更新が必要な橋梁が急増する見込み。
同社グループでは、アルミニウム合金製大型形材を摩擦攪拌接合(FSW)によってユニット化することで、軽量で耐久性の高い床版を開発した。製品は、従来のコンクリート床版の5分の1、鋼床版の2分の1の重量と軽量で、ユニット化された床版を設置するプレハブ構造のため、小型重機による架設で道路占有面積を抑え、早期に施工を完了できる。
道路橋の架け替えの場合、従来よりも桁や橋脚への負担を減らすことができ、橋梁の耐震性の向上が図れる。
この技術は、科学技術振興機構の委託開発事業として日本軽金属グループが受託し、昨年12月に同機構から開発成功と認定されたことから、今回の実用化した。
今回建設した橋梁は、日本軽金属の蒲原製造所内の河川にかかる老朽化した既設橋梁の上部工を架け替えた。