日産は9日、2011年3月期通期の連結業績予想を上方修正すると発表した。日産の田川丈二執行役員は同日開いた決算会見で、「中国で販売増加があるので、その分を上乗せした」ことが上方修正の主な要因と述べた。
営業利益は、従来見込みの4850億円から5350億円に引き上げた。通期の販売台数計画は従来の410万台から416万5000台に上方修正している。田川執行役員は会見で「6万5000台の増加は主に中国の販売増を反映したもの」と説明した。
また11年の中国市場について田川執行役員は「持続的な成長に向けて健全なレベルの成長になるのではないか。3割、4割の成長が長年続くのは決して健全ではない。全体需要としては5-10%程度の伸びになるのではないか」との見通しを示した。
日産は、11年の中国での販売について前年比12%増の115万台という計画台数をすでに公表している。田川執行役員は新型『サニー』の投入効果や、販売網を内陸部にも展開している強みを生かすことで、全需の伸びを上回る台数計画を達成するとの考えを示した。