タイ国内で独自に形成されているピックアップトラック市場に向けて車両販売を行っているのがタタ・モーターズだ。
ピックアップトラックは、主にタイの農村地帯で使用される。ユーザーからは、あらゆる面において効率が求められる。
営業担当者は「売れ筋の『ジャイアント』は51万9000バーツ(約142万円)。圧縮天然ガス(CNGガス)を燃料とし、1km走行するために1バーツ(約2~3円)かからない」と胸を張る。
車両を購入するためには頭金を15~20%支払う必要がある。頭金15%とすると7万7850バーツ(約21万円)でジャイアントが手にできる。
取材した店舗では、タタ・モーターズのディーラーとして事業を開始してからおよそ3年がたっている。バンコクにはタタ・モーターズのディーラーが4か所。販売網の拡充は堅調で、タイ国内76県中、約50県にディーラーのオーナーをおいているという。取材した営業担当者は「タタ・モーターズは早い段階でタイ国内の全県にディーラーオーナーを設置することを目標としているのでは」と推測する。
「ピックアップトラックのライバルはトヨタ。ブランド認知度が高い。我々は価格面で勝負する」と営業担当者は話した。テレビやラジオなどのメディアを用いた宣伝を始めたばかりで、2011年は宣伝効果によるブランド認知度の向上が実現するとみている。