『豊田章男の人間力』
- TOYOTA再出発 -
木下隆之・著
価格:1680円 発行:学研パブリッシング
ニュルブルクリンク24時間耐久レース(ドイツ)は著者:木下隆之が生き甲斐のように大切にしてきたイベントである。ヘルメットやレーシングスーツのチェックを待つ長い列で著者はトヨタ自動車副社長(当時)の豊田章男に初めて会う。
木下は、心酔しているイベントが地位と名声と潤沢な資金と、デリカシーの欠けた態度で荒らされることを心配する。しかし木下は豊田章男という人に「癒されてしまっていた」。それと同時に豊田章男が放つ独特な空気の源は何なのか、と混乱する。
トヨタ自動車のトップ、豊田章男氏の少年時代から現在に至るまで経験した苦労や挫折、それらと同時に育まれた企業トップとしての資質を含め、豊田章男の人間的な魅力を伝える。
社長就任直後に周辺人事を刷新、自動車業界存続の危機が叫ばれる昨今、手を打ち続ける豊田章男。創業家に生まれ、トヨタ・メソッドの継承者でもある彼の本質に迫る。上梓間際に米国で「リコール問題」が勃発、冒頭に“第0章”が加わることとなった。
豊田章男自身が寄せたあとがきによると、この本は豊田章男らしさ出ているが、木下のナイーブさのほうが目立っているかも、と。
目次
第0章:米下院公聴会 - 豊田章男の心が見えた瞬間
第1章:自動車業界の“現在”を語る
第2章:社長、豊田章男が描くビジョン
第3章:“豊田”のDNA
第4章:青年、豊田章男
第5章:ROAD TO PRESIDENT - 社長への道
第6章:モリゾウ、サーキットを走る!!
第7章:一個人、豊田章男
第8章:トヨタ自動車、再出発へのプロローグ
著者略歴:木下隆之(きのした・たかゆき)---レーシングドライバー、作家。日本・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。自動車雑誌に試乗記、コラムやエッセイを連載中。ニュルブルクリンク24時間耐久レースでは、日本人最多出場を誇るなど、プロドライバーでもある。