「イエローキャブ」として親しまれている米国ニューヨークのタクシー。近い将来のイエローキャブのデザインを決めるコンペティションの最終選考3台が公表された。
このプロジェクトは、「タクシー・オブ・トゥモロー」と呼ばれ、2007年にニューヨーク市が旗振り役となってスタート。2009年末、自動車メーカー各社に呼びかけて未来のタクシーデザインを募集した。そして16日、最終選考の3台が発表されたというわけだ。
3台の中で注目できるのは、日本から日産の商用車、『NV200』がノミネートされた点だろう。NV200は日本の5ナンバーサイズに収まる小型商用車なので、米国ではボディサイズが小さいかもしれないが、渋滞の多いニューヨーク中心部では、その機動力を発揮する可能性がある。
本命といえそうなのは、フォード『トランジットコネクト』。地元、米国メーカーという地の利と、今年2月にタクシー仕様車を発表済みという点が、本命視される理由だ。また日産NV200とともに、EV化も可能な設計が強みといえる。
残る1台は、トルコの自動車メーカー、カルサン社の『V1』。タクシー専用車として開発され、「全面ガラスルーフが摩天楼観光に最適」というのが売りである。
最終選考はニューヨーク市民の一般投票で実施され、2011年初頭に結果を公表。このコンペを制したメーカーが、ニューヨーク市の公式タクシーサプライヤーに指名され、2014年から新型イエローキャブの独占納入を開始する。年間2650台を最低でも10年間、納入できるというから、各社の鼻息も荒い。果たして3社のうち、栄冠を勝ち取るのは!?