富士通テンの会場で目を引いたのは、世界初の立体的な俯瞰映像でマルチアングルから車両周囲を表示する、車両周辺監視システム「マルチアングルビジョン」のデモだ。
車体の前後および左右に取り付けた4つのカメラを使い、撮影した車両周辺の映像をリアルタイムに高速演算処理。車両と車両の周囲を立体的に合成した俯瞰映像を生成することで、あたかも複数のアングルから見ているかのような表示を可能にする。
なかでも圧巻なのは、カメラが装着されている後ろからの姿まで表示できる優れた生成能力だ。従来なら、あくまでカメラから見える俯瞰映像を平面でキャプチャーしていたため、真上からの映像しか表現はできなかった。それが立体的に、お椀型に映像をキャプチャーするこのシステムではみたい角度から自由に表示させることができるのだ。
日本ではすでに『プリウス』などのディラーオプションとして販売されているものだが、その優れた表現能力に多くの人が目を奪われていた。