【新聞ウォッチ】景気が「足踏み」、自動車の「急ブレーキ」影響

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2010年10月20日付

●景気「足踏み」に下方修正、月例報告、円高で輸出鈍る(読売・1面)

●正社員以上の賃上げ幅要求、連合、春闘方針「非正規」待遇改善狙う(読売・34面)

●環境技術、日本救うか、電池生産、中韓勢が猛追(朝日・11面)

●補助金終了でテコ入れ新モデル投入、トヨタ「プリウス」日米で販売猛加速(産経・10面)

●新ターミナルあすオープン、羽田国際化(東京・1面)

●東芝、営業益1000億円、4〜9月半導体好調(日経・1面)

●ポルシェ、VWと統合延期も、投資家から賠償請求受け(日経・7面)

●自動車部品大手、新興国勢と取引拡大(日経・13面)

●新日鉄、印に車用鋼管工場、12年稼働、ホンダ・スズキに出荷(日経・13面)

●フロントガラスに▲、マーク視線安定で事故防止、ホンダ、全車種搭載(日経・13面)

ひとくちコメント

景気が「足踏み状態」という。政府が発表した10月の月例経済報告で景気の基調判断を9月の「持ち直し」から「足踏み状態となっている」と下方修正したもので、基調判断の引き下げはリーマン・ショックで景気が急速に悪化した2009年2月以来1年8か月ぶりだそうだ。

きょうの産経、東京が1面トップ、他紙も大きくで取り上げている。それによると、下方修正の要因としては「アジア経済の減速と急激な円高で、景気持ち直しのけん引役だった輸出と生産が弱含みに転じたため」(東京)と分析。中でも、海江田万里経財相はエコカー補助金終了の影響を挙げ「自動車はすそ野が大変広い。そこにブレーキがかかってきた」と述べたという。

先行きについても、エコカー補助金の終了で自動車の減産が避けられず、「当面は弱めの動きも見込まれる」と指摘。円高などで「景気がさらに下押しされるリスクが存在する」としている。

読売は「海外より重い法人税の負担や経済連携協定の遅れ、製造業派遣の原則禁止などを盛り込んだ労働者派遣法改正の動きも逆風で、企業は円高と合わせ“四重苦”に見舞われている」として「国内での生産を続けられなくなる」(自動車大手首脳)と、もはやお手上げ状態にあることを伝えている。

産経は、「菅政権の経済運営による“人災”が一因ではないか」というエコノミストのコメントを紹介して「無策政権」を批判した。「足踏み状態」と表現しても景気が再び回復軌道に戻る場合と、景気が後退局面に入る場合がある。どうも今回は後者の方らに向かうような悪い予感がする。

《福田俊之》

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