新日本製鉄は、自動車生産台数が急増しているインドで、自動車用鋼管の供給体制を強化するため、新しい自動車用鋼管を生産する工場を新設すると発表した。
新日鉄が60.5%出資する連結子会社で、タイを拠点とするサイアム・ニッポン・スチール・パイプ(SNP)が主体となってインド北部ラジャスタン州に、自動二輪・四輪用電縫鋼管の工場を新設する。
新会社「ニッポン・パイプ・インディア」の資本金は約7億ルピー(約14億円)。SNPが98%、トシダ工業が2%出資する。約15億ルピー(約30億円)を投じて工場を新設する。2012年から順次操業する予定。生産能力は月産800トンでスタートし、2014年には月産2000トンに引き上げる。
インドでは日系自動車メーカー各社が生産能力を増強しており、ミドル・ハイグレード分野の鋼管需要が急速に拡大する見通し。
新日鉄は、タイのSNPで素材・造管から伸管・熱処理・部品加工までの一貫製造モデルを確立、インドネシアや中国にも展開している。今回インドでも高品質の自動車用鋼管を供給するため一貫製造モデルを展開し、急拡大が見込まれる現地の自動車用鋼管の需要に対応していく方針だ。