NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)と京都大学は25日、トラック・バスなど大型車の燃費向上と変速ショック軽減を両立できる変速システムについての記者会見を行った。
この変速システムは、同大学大学院工学研究科の小森雅晴准教授が開発したもので、円形ではなく非円形歯車を使ったところにポイントがある。これにより、切り替えを行う2組の歯車対の中間的な状況を作り出し、変速中も駆動力をタイヤに伝えることができる。
つまり、現在の歯車式変速機では変速の際に約1~数秒の間、タイヤが駆動力を失ってしまう状態になるが、この変速システムでは駆動力が抜ける時間をゼロにすることができるわけだ。この結果、加速時の燃費を向上させることが可能になり、「10~20%もよくなる」(小森准教授)。
現在、自動車メーカーとこの変速システムを搭載した試験車両の製作に取りかかっており、「来年度までには試験を成功させて、5年以内に商品化していきたい」と小森准教授は熱く語っていた。