『スズキパワー』
現場主義のものづくり
共著: 三本和彦/遠藤徹/福田俊之/岡村神弥/牧野茂雄/大野之久
価格:1680円 発行:講談社ビーシー/講談社
リーマンショック直後、スズキの鈴木修会長兼社長は「ウチのような内部留保の少ない中小企業は1円でも赤字は出せない」と語ったが、同社の2010年3月期決算は営業利益、純利益とも黒字を確保し、増益に転じた。
“お家芸”の「内なるコストダウン」効果とともに、インド事業は年間生産台数が初めて100万台を突破、屋台骨を支えるまでに成長した。独VWとも資本・業務提携し、そんなスズキの底力について異色のライター6人が徹底検証した『スズキパワー現場主義のものづくり』がこのほど、発売された。
執筆陣は自動車業界の“ご意見番”として知られる三本和彦氏をはじめ、海外事情に詳しいフリーランスの牧野茂雄氏、本サイトで『新聞ウオッチ』を連載執筆中の福田俊之氏ら。本書では「小さなクルマをつくる、大きな中小企業」を築き上げた鈴木修流経営の極意をそれぞれの分野に精通したライターが多角的に分析しているのが興味深い。
目次から
●第1章 庶民の味方! もっとも愛されている小型車メーカーの商品力
●第2章 大きな価値を持つ中小企業 スズキ流経営術の極意とは
●第3章 遠州で育まれGMから学んだ技術者魂 消費者目線の技術力と開発体制
●第4章 地域密着の強さが光る スズキ流販売ネットワーク
●第5章 GMとのかかわりと海外進出の歴史 VWとの提携で見えてくる世界戦略
●第6章 社員全員「おやじさん」が大好き カリスマ経営者・鈴木修の実像