貨物検査法実働訓練

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関門海峡東口南方海域で、容疑船を発見
  • 関門海峡東口南方海域で、容疑船を発見
  • 容疑船に見立てた「LL13ぎんが」に巡視船などが停船を命じる
  • 回航に応じない容疑船に巡視船が接近
  • 洋上で容疑船に乗り移る海上保安庁の職員
  • 容疑船の船長に回航命令を出す
  • 容疑船を門司港に回航し、コンテナを開けて貨物検査を実施する

海上保安庁と財務省税関は、「国際連合安全保障理事会決議1874号等を踏まえ我が国が実施する貨物検査等に関する特別措置法」(貨物検査法)の施行を控え2日、合同訓練を実施した。貨物検査法は4日の施行。

訓練が実施されたのは、北九州市門司区にある門司港と関門海峡東口の南方海域。

第七管区海上保安本部の巡視船4隻と、ヘリコプターなど航空機2機も加わり、現実さながらに行われた。

訓練の前半は、公海上において北朝鮮特定貨物を積載した疑いのある外国籍の貨物船(容疑船)に対して、洋上で停船させ、船を目的地とは違う場所に向かわせる「回航命令」を発令するもの。

灯浮標などの設置を行う設標船「LL-13ぎんが」が容疑船となり、航空機が発見。巡視船が停船を命じ、洋上で職員が容疑船に乗り移ったが、船長があくまでも貨物検査に応じないことから、門司港への回航命令を発令するという想定で訓練を実施した。

その後、容疑船を回航した門司港で、税関と合同で貨物検査を実施。北朝鮮特定貨物を識別、保管して訓練を終了した。

公海上での外国籍船舶の貨物検査は、貨物検査法の成立で初めて可能となった。領海内では海上保安庁長官による回航命令が発令できるが、公海上で容疑船が洋上での立入り検査に応じない場合、容疑船が船籍を置く国(旗国)の回航指示が必要となる。今回の実働訓練は、その指示を受けたことを前提と仮定して実施された。

貨物検査法の施行は4日から。

《中島みなみ》

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