BMWの名車 328、ミッレミリアを制す

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BMWは10日、イタリアで開催された「2010ミッレミリア」において、『328ツーリングクーペ』が優勝を飾ったと発表した。

ミッレミリアは、1927年に始まったイタリアの伝統的公道レース。北部のブレシアを起点にローマへ南下し、再び北上して、ブレシアでゴールする。総走行距離が1000マイル(約1600km)であることから、ミッレミリアと呼ばれる。

ミッレミリアは1957年に起きた大事故により、レース開催が中止されたが、1977年に復活。現在はクラシックカーが往年の姿のまま元気に出走するレースとして、人気を集めている。

1938年、BMWは『328』を発表。美しい2ドアクーペ&コンバーチブルボディのフロントには、当時としては最新鋭の1991cc直列6気筒エンジン(80ps)を載せていた。さらに、シャシーは4輪独立懸架で、ブレーキには油圧式を奢るなど、メカニズムも画期的。328は4速MTを介して、830kgの軽量ボディを160km/hまで引っ張った。第2次大戦前の BMWとしては、最高傑作といわれる1台である。

またこの328は、モータースポーツでも数々の栄光を手にした。イタリアのカロッツェリア、トゥーリングが328に専用ボディを架装したレース専用車を少量生産。その1台が1940年のミッレミリアにおいて、総合優勝という快挙を成し遂げるのだ。

ミッレミリア初優勝から70年後に当たる今年、BMWは再び328で、ミッレミリアにエントリー。途中、大雨や霧に見舞われる悪コンディションの中、創業100周年で盛り上がる地元のアルファロメロ勢を抑えて、328ツーリングクーペが見事に優勝を飾った。また、別の328も総合3位に入賞。BMWクラシック部門のカール・バーマー氏は、「ドライバーやメカニックなど、全てのスタッフが完璧な仕事をこなした」と労をねぎらっている。

実は1940年のミッレミリアでも、BMWは1位と3位でゴール。それから70年後の今年、歴史は繰り返したことになる。

《森脇稔》

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