アウディ Q7 エンジン一新…ダウンサイジング

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アウディは8日、欧州向け『Q7』の改良モデルを発表した。ガソリンはV8を廃止し、パワフルかつ環境性能の高いV6に一本化。全車が8速ATを採用して、燃費性能を高めている。

Q7は2005年9月、フランクフルトモーターショーでデビュー。3列シートの大型SUVだ。フォルクスワーゲン『トゥアレグ』とポルシェ『カイエン』は、兄弟車にあたる。トゥアレグとカイエンは、3月のジュネーブモーターショーで新型が発表されたことから、Q7に関しても、エンジンをほぼ一新する改良が加えられた。

ガソリンエンジンは、従来の3.6リットルV型6気筒「3.6FSI」と4.2リットルV型8気筒「4.2FSI」を廃止。すでに『A6』シリーズなどで定評のある新世代直噴3.0リットルV型6気筒スーパーチャージャー、「3.0TFSI」に置き換えた。

3.0TFSIには、2種類のチューニングを用意。ノーマル版は、最大出力272ps、最大トルク40.8kgmを発生する。最大トルクは2250‐4750rpmのワイドな領域で生み出され、0-100km/h加速は7.9秒、最高速は222km/h(エアサス仕様は225km/h)の実力だ。

高出力版は『S4』用がベースとなっており、スペックは最大出力333ps、最大トルク44.8kgm。最大トルクは2900 - 5300rpmで発生し続ける。0-100km/h加速は6.9秒、最高速は243km/h(エアサス仕様は245km/h)のパフォーマンスを誇る。

どちらの仕様も、欧州複合モード燃費は9.34km/リットル。旧3.6FSI比で12%、旧4.2FSI比では16%の燃費向上を果たしている。全車に新採用する8速AT「ティプトロニック」が、5%の燃費改善効果を生んでいるのも見逃せない。

ディーゼルは、2世代目の直噴3.0リットルV型6気筒ターボ「TDI」が登場。新しいターボチャージャーがレスポンスを高め、チェーンドライブタイミンギアがフリクションを低減。2000バールという高圧で燃料噴射を行う、新しいコモンレールインジェクションも導入された。エンジン単体重量は198kgとなり、旧TDIよりも20kgの軽量化を実現している。

新V6TDIのスペックは、最大出力240ps、最大トルク56.1kgm。最大トルクは、1750‐2500rpmで引き出される。0‐100km/h加速は7.9秒、最高速は215km/h(エアサス仕様は218km/h)。欧州複合モード燃費は13.5km/リットル、CO2排出量は195g/kmと、旧TDI比で最大19%改善された。

さらに、「3.0TDIクリーンディーゼル」も設定。高性能EGR(排出ガス再循環装置)などにより、欧州で2014年に施行予定の新排出ガス基準、ユーロ6に適合する。

直噴4.2リットルV型8気筒ターボディーゼルを積む「4.2TDI」には、2000バールの高圧燃料噴射システムを装着。最大出力は340ps、最大トルクは81.61kgmを発生し、0-100km/h加速は6.4秒、最高速は242km/h。欧州複合モード燃費は10.9km/リットルと、約8%引き上げられた。

従来どおり、トップグレードとして、6.0リットルV型12気筒ターボディーゼル(500ps、102kgm)を積む「V12TDI」もラインナップ。しかし、新しいQ7はV6エンジンを主力に据え、欧州で流行の「ダウンサイジング」に対応している。

《森脇稔》

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