フォード Fシリーズ・スーパーデューティー 新型…クラストップのクリーンディーゼル搭載

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フォードモーターは9日、2011年モデルのフォード『Fシリーズスーパーデューティー』が、クラスで最もクリーンなディーゼルを搭載すると宣言した。

Fシリーズは、フォードのベストセラー大型ピックアップトラックであると同時に、乗用車部門、ライトトラック(SUV/ピックアップトラック/ミニバン)部門を問わず、米国で最も売れている車種。2009年は41万3625台を販売し、24年連続で販売ランキング1位を守った。

Fシリーズスーパーデューティーは、Fシリーズの頂点に立つヘビーデューティー仕様。ビジネスなど過酷な使用条件を想定して、パワフルなエンジンに強化されたシャシーを組み合わせる。

2011年モデルは、2月にフルモデルチェンジを受けて登場したが、フォードはこのほど、エンジンスペックなどの詳細を公表した。

ガソリン、ディーゼルともに、エンジンを一新。とくに注目すべきは、ディーゼルだ。新開発6.7リットルV型8気筒ターボディーゼル「パワーストローク」は、最大出力390ps/2800rpm、最大トルク101.65kgm/1600rpmを発生する。

ライバルのGMは、新型シボレー『シルバラードHD』とGMC『シエラHD』に、いすゞが新開発した6.6リットルV型8気筒ターボディーゼル「デュラマックス」(397ps、105.7kgm)を搭載。フォードはスペックではGMに負けているが、クラストップのクリーン性を前面に押し出した。

フォードの新ディーゼルは、DEF(ディーゼル・エグゾースト・フルード)やSCR(選択式触媒還元)など、排出ガスのクリーン化を徹底追求。旧型比で、排出ガス中のNOxを80%以上削減することに成功した。フォードは、「クラストップのクリーンディーゼル」と胸を張る。燃料は、B20バイオディーゼルに対応する。

ガソリンエンジンも新開発。5.4リットルに代わる6.2リットルV型8気筒は、最大出力385ps/5500rpm、最大トルク56kgm/4500rpmを引き出す。GMの競合2車の6.0リットルV型8気筒(360ps、52.5kgm)を上回るスペックだ。燃料はE85に対応。トランスミッションは、ガソリン、ディーゼルともに新開発の6速ATで、燃費性能も高められている。

米国のユーザーが気にする最大牽引力と最大積載量は、ディーゼル搭載車の場合、それぞれ1万1975kgと2835kg。GMの2車が9072kg、2873kgだから、フォードは牽引能力において、GMに勝っている。

時を同じくして、新型を投入したフォードとGM。米国独自文化のヘビーデューティートラック分野で、激しい販売競争が繰り広げられそうだ。

《森脇稔》

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