サウジアラビアのキングサウド大学は2日、ジュネーブモーターショーにおいて、SUVのデザインスタディ、『ガザル1』(GAZAL1)を公開した。
ガザル1は、キングサウド大学の自動車エンジニアリング科の学生50名が手がけた、初の自動車製作プロジェクトの成果。このプロジェクトは2009年4月にスタートし、マグナシュタイア・イタリーが技術面を、スタジオトリノがデザイン面を監修した。
50枚以上に及ぶデザインスケッチから選出された作品を、実車に落とし込んだのがガザル1。エンジンやシャシーなど、メカニズムはメルセデスベンツ『Gクラス』から流用された。デザインのテーマは、「クラシックかつコンテンポラリーで、高い耐久性を備えること」だ。
車名のガザルとは、ウシ科の動物で、俊足のアラビアンガゼルに由来。グリーンのボディカラーは、アラブで最も好まれる色のひとつだという。
キングサウド大学は年内をメドに、リヤドにおいて、実走可能なガザル1のプロトタイプを公開予定。それをもって、初の自動車製作プロジェクトは完結する。その後の市販計画は不明だが、アラブの富豪からオーダーが舞い込む可能性はありそうだ。