佐藤琢磨は18日、東京南青山のイベント会場「モーダポリティカ」で行われた記者発表会で、アメリカン・オープンホイールレースの最高峰、IZODインディカーシリーズ(インディ・レーシング・リーグ=IRL)に、今シーズンKVレーシング・テクノロジーからシリーズ参戦することを発表した。
2010年のインディカーシリーズは全17戦が予定されており、アメリカ国内で13戦、カナダが2戦、日本とブラジルで1戦ずつ開催される。日本でのレースはツインリンクもてぎで9月19日に決勝が行われる予定。なおデビュー戦は3月14日決勝が行われるブラジル・サンパウロ戦である。
会場ではインディアナポリスのKVレーシング・テクノロジーのオーナーとのインターネットTVで結ばれた映像がリアルタイムで流され、佐藤琢磨はインディカーレースという新たな世界へのチャレンジについて、決意のほどを力強く語った。
佐藤琢磨は2008年4月のF1スペインGPを最後に、所属していたスーパーアグリF1チームが撤退したためドライビングシートを失い、その後、あくまでF1復帰を目指しチャレンジしたがチャンスに恵まれなかった。
今回契約したKVレーシング・テクノロジーはかつてのインディカーチャンピォン、ジミー・バッサーが代表を務め、またオーナーの一人でもある。ゼネラルマネージャーはモータースポーツ界で手腕を振るってきたジミー・スコット氏。参戦8年目と歴史は新しいが注目のチームだ。
ジミー・バッサーの熱心なオファーによって佐藤琢磨を獲得し、また今年からインディアナポリスに本拠を構えたとのことで、チームオーナーのレースに賭ける決意は相当なもの。
琢磨のクレバーな走りが400km/hのインディ500で観られるのは、ファンにとってたまらない魅力であり、今後の活躍に期待したい。