会社再生に取り組む日本航空(JAL)は9日、ワンワールドメンバーであるアメリカン航空(AA)と太平洋線における提携を強化し、共同事業を行なうことを決定したと発表した。
共同事業のため、今後日米両当局に対し、太平洋路線における独占禁止法の適用免除(ATI)を申請するという。
申請が日米両当局より認可された後、JALとAAは、両社ネットワークの調整、販売協力などを中心とした共同事業を開始し、利用者により利用されやすい路線ネットワークの構築とサービスの提供に努めるとする。
JALの再建にあたって新たな提携先としてデルタ航空が名乗りを上げ、従来の提携相手であるAAと競っていた。
AAは、JALがAAおよびワンワールド・アライアンスとの提携維持および拡大を発表したことを歓迎し、会長兼最高経営責任者(CEO)、ジェラルド・アーピィは同日、コメントを発表した。
「このたびの決定はJALと日本国政府にとって重要なものであり、JALの利害関係者や、日本の国益、日米間の旅行者にとって、最適な決断だったと考える。JALの再建努力を支援したい」
ワンワールド加盟各社、とくにAA、ブリティッシュ・エアウェイズ、カンタス航空の3社はこれまでに、JALに対し、今後3年間で20億ドル相当の事業提携効果をもたらす計画を提示している。