富士経済は、2009年8月から12月にかけ、一次電池と二次電池の材料の国内及び世界市場と電池材料メーカーの取り組みについて調査し報告書「2010電池関連市場実態総調査・下巻」にまとめた。
今回、不透明な市場である中国ローカルの電池材料市場について、中国電池メーカー、電池材料メーカーへのヒアリングをもとに、リチウムイオン二次電池主要4材料(正極活物質、負極活物質、電解液、セパレータ)の中国市場の概要も明らかにしている。
一次電池ではアルカリマンガン乾電池が、マンガン乾電池やニッケル乾電池からのシフトでプラス推移が予測されるが、全体的にはモバイル機器やコードレス機器の増加、環境負荷対策として二次電池へシフトしていることから2009年以降も市場の微減を予測。
二次電池市場は、世界的不況の影響で2009年に縮小するが、一次電池からのシフトもあり、景気も回復へ向かうと見られることから2010年以降拡大すると予測している。
リチウムイオン二次電池では、次世代自動車向けが大幅に拡大し、小型民生機器から産業用機器まで、ニカド電池やニッケル水素電池などからのシフトも進んでいる。また、ニッケル水素電池では、大型の自動車向けが伸びている。中・大容量電気二重層キャパシタも自動車向けの本格採用が期待されるとしている。
リチウムイオン二次電池材料の世界市場は2009年が3066億円で2014年には6521億円に拡大すると予想する。