豊田通商と豪州のオロコブレ社は20日、アルゼンチン・オラロス塩湖でリチウム資源開発のための事業化調査を実施すると発表した。
ハイブリッド車や電気自動車の普及に伴い需要増大が予想されるリチウム資源を確保するため、豊田通商は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)とも連携し、世界中のリチウムを含むレアメタル資源ポテンシャルについて調査を実施している。
これまでの調査の結果、アルゼンチン共和国北西部プーナ地方に位置するオラロス塩湖が舗装道路・ガスなどのインフラ設備が整っていることやリチウム含有量が高く、マグネシウム含有量が低いことなどから、リチウム開発に有望であると判断、塩湖の権益を持つオロコブレ社と共同で事業化調査を開始することで合意した。
リチウム資源は需要の増大が予想されるものの、これまでのところ資源調達は中国に一極集中している。リチウム資源の調達先を開拓してリスクを分散する。
今後、事業化調査の結果をもとに、共同出資会社を設立し、2012年からの生産を開始する予定。2014年には、炭酸リチウム年間1万5000t、塩化カリウム年間3万6000tの生産を目指す。