トヨタ自動車は14日、『プリウス プラグインHV』の発表を行った。その席上、内山田竹志副社長は「電気自動車(EV)の開発にも歴史と実績がある」と強調した。
というのも、トヨタは1996年から『RAV4 EV』を日米の市場に投入し、99年からは小型コミュータとしての『e-com』(イーコム)の実証実験をするなどしてきたからだ。しかし、大量の電池搭載によるコストアップ、充電時間の長さ、充電用専用インフラが少ないなどの課題があって、広く普及しなかった。
「最新の電池でも、その課題を抜本的に解決することはできない。したがって、電気だけで走る自動車は、電池のサイズを抑えて、航続距離に対して割り切りが必要」と内山田副社長。そこで、トヨタではEVは近距離用途が最適と考え、2012年にそのためのEVを投入する。当然、そのEVは遠出のドライブには向かない。
しかし、プリウス・プラグインHVなら「不安なく遠出も可能で、EVとしても安全に使える」とのこと。トヨタは同車を12月からフリート向けに販売し、2年後リチウムイオン電池の供給体制が整ってから市販を開始する予定だ。