フォードモーターは9日、2日にロサンゼルスモーターショーで発表した新型『フィエスタ』の全米受注台数が、発表から6日間で1000台を突破したと発表した。
新型フィエスタは2008年秋、欧州市場でリリース。フォードのデザイン言語「キネティック」に従いデザインされ、小型ハッチバックでありながら高い存在感を放つ。また中国などアジア市場へは4ドアセダンバージョンを投入。すでに欧州とアジアを合わせた累計販売台数は、50万台を超えている。
フォードは米国での小型車シフトを受けて、フィエスタの米国導入を決定。すでに2009年5月から「フィエスタ・ムーブメント」と題したPRキャンペーンを、さまざまなメディアを使って展開。そしてロサンゼルスで、米国仕様を正式発表した。
米国向けのフィエスタは、5ドアハッチバックと4ドアセダンの2ボディを設定。エンジンは当面、1.6リットル直4ガソリンの1機種で、「Ti‐VCT」(ツイン・インディペンデント・バリアブル・カムシャフト・タイミング)を採用して、119psの最大出力と15.1kgmの最大トルクを引き出す。トランスミッションは、5速MTと「パワーシフト」と呼ばれる6速AT。米国EPA(環境保護局)予想燃費は、高速17km/リットルとクラストップレベルにある。
室内は小型車を超える質感を追求。シートはクロスとレザーがあり、NVH対策も徹底された。安全面ではESCやクラス初のドライバーニーエアバッグを標準装備。フォードのテレマティクスシステム、「SYNC」も最新バージョンを設定する。
フォードは新型フィエスタの発表と同時に、受注を開始したが、6日間の予約台数が1000台を突破。これは先行予約者に対する特典として、595ドル(約5万3000円)のオプションのSYNCとプレミアムサウンドパッケージが、無償提供されることも大きい。
新型フィエスタは2010年の夏から納車が始まる予定。現地価格は1万3320ドル(約118万円)からとなっており、日本や韓国のコンパクトカーに対抗する。