【エッセンモーターショー09】メルセデスベンツ 300SL のドラッグレーサー

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メルセデスベンツ300SLドラッグレーサー
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スイスに本拠を置くドラッグレーシングチーム、「ステファン・ウィンター」は、ドイツで開催されたエッセンモーターショーに、1956年代メルセデスベンツ『300SL』のドラッグレーサー仕様を出品した。

欧州最大のチューニングカーイベント、エッセンモーターショーは、ドイツで毎年開催。アメリカのSEMAショー、日本のオートサロンと並んで、世界3大チューニングカーショーに位置づけられる。

1954年に発表された300SLは、メルセデスベンツの名車中の名車といえる存在だ。同車は当時のレーシングカーと同じ鋼管スペースフレーム構造を採用。サイドドア部分を通るフレームを避けるため、ガルウイングドアを導入したという逸話を持つ。世界初のガソリン直噴エンジン搭載車としても知られ、3.0リットル直6(215ps)は260km/hの速度を誇った。

そんな300SLのドラッグレーサー仕様は、熱心なメルセデスファンが思わず目くじらを立てそうだが、ご安心を。実はこの300SL、実車をモチーフにしたレプリカなのだ。

ドラッグレーシングチームを率いるステファン・ウィンター氏は、このレプリカを4年間かけて製作。チューブラースチール製シャシーに軽量なグラスファイバーボディを載せる手法は、ドラッグマシンそのものだ。エンジンはGM製の6.9リットルV8をフルチューン。最大出力1050psを引き出す。

1050psのパワーは3速ATを介して後輪に伝達され、0-400m加速8.1秒、最高速267km/hをマーク。最高速はオリジナルの300SLと同等だが、加速性能においてはドラッグレーサーが圧倒的に速い。

ド派手なチューニングカーが顔をそろえるエッセンモーターショーでも、この300SLドラッグレーサーの存在感は格別。今回のショーの華となった。

《森脇稔》

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