LED化でお宝探しに"幕"…路線バス事情

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さいたま東営業所
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国際興業のさいたま東営業所で11月29日に開催されたイベント「国際興業バスまつり2009」では、恒例のバス部品即売会が行われ、行き先表示幕(方向幕)や、車内案内テープが午前中の早い時間帯に完売するなど、ファンの人気を集めていた。

部品即売会に注目が集められたのはもうひとつの理由がある。毎年行われる同イベントだが、部品の販売は本年度をもって終了するからだ。同社は人気コーナーを閉める事情をこう話す。

「行き先表示や車内放送は、完全デジタル化されつつあり、方向幕はLEDに、車内放送のテープもメモリにほぼ置き換えられたことで、売るモノがなくなってしまった」

さいたま東営業所に所属する同社の路線バスのなかでもLED化されていない車両はわずか数台。割合にして1割程度まで減ったという。

行き先表示のLED化は、表示変更が柔軟に行えたり、トータルでのコスト低減や環境配慮、昼夜を問わず視認性に優れているなどのメリットがあり、全国の路線バスなどで順次施工されている。

前面のLED行き先表示の主流は、およそ横126cm・横26cm。一辺が13cm前後の正方形のLEDモジュールが上下2段で組み合わさるという。

大手施工会社によれば、路線バスの行き先表示のLED化は全体の7割に達していて、首都圏ではほぼ9割にまでおよぶ。90年代後半から換装の依頼が入るようになったという。既存の方向幕タイプの車両のほとんどがこの先数年でLED化されるとみている。

この日、丸められた方向幕を束で抱えていたファンは「この手触りや独特の書体に愛着がある。できるかぎり手元に残したい」と話し、帰りの臨時送迎バスに乗っていった。

《レスポンス編集部》

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