三菱商事、イラクでの大規模な天然ガス回収プロジェクトに参画

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三菱商事は25日、イラク石油省とロイヤル・ダッチ・シェルの子会社が計画するサウス・ガス・ユーティライゼーション(SGU)プロジェクトに参画することでシェルと合意、今回イラク石油省およびシェルから招請状を受領したと発表した。

三菱商事は、SGUの推進母体となる合弁会社が設立され次第、新会社の5%の株式を取得する。
 
SGUは、イラク南部バスラ県の原油生産に際して随伴で産出される天然ガス資源を回収・有効利用するプロジェクトで、2008年9月にシェルはイラク石油省との間で、同省傘下のサウス・ガス・カンパニーと共にSGUを推進する合弁会社を設立する覚書を交わした。
 
同地域で原油生産に随伴して産出される日量7億立方フィート(日本の天然ガス総需要の約7%に相当)の天然ガス資源は現在、その相当部分が使用されないままフレアー(燃焼処理)されており、これらの莫大な随伴ガスを回収し有効利用することが原油増産を進める上での重要課題となっている。

SGUは、それら未利用の随伴ガスを全量回収・精製し、天然ガス・液化石油ガス(LPG)・コンデンセートに分離して同国内に供給することで、イラク国内のエネルギー安定供給、同国の経済復興に重要な役割を果たすプロジェクトで、プロジェクトの推進により温暖化ガス排出削減にも大きく寄与する副次的な効果も期待されている。
 
また、イラク国内への供給のほか、LPG・コンデンセート、液化天然ガス(LNG)として輸出も行うことも検討する。
 
合弁会社設立後、三菱商事は、技術的、商業的な機能を補完的に提供することで、プロジェクトの価値向上を支援する。合弁会社の形態は、国際レベルのガス産業の育成を目指すイラク石油省によって採択されたもの。

《レスポンス編集部》

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