ブリヂストンは18日、同社の「三次元ナノ階層構造制御による超低燃費タイヤ用ゴム材料の研究開発」が独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)による「2009年度ナノテク・先端部材実用化研究開発」のテーマに採択されたと発表した
現行乗用車用タイヤ対比で、転がり抵抗50%低減、耐摩耗性25%向上をナノ階層構造制御により実現するゴム材料の開発が研究の目標で、3年後に研究成果を発表する予定。
同社は地球温暖化問題に対して、車の省燃費化・CO2排出量削減に寄与する、転がり抵抗をより低減したタイヤの開発で大きく貢献できると考えている。それは原材料から廃棄まで、タイヤのライフサイクル各段階におけるCO2排出量を算出すると、「製品の使用段階」が87%と大半を占めているため。
この考え方に基づき、これまでも分子構造設計などを通して材料の微細構造を制御し、必要特性を引き出す技術「ナノプロ・テック」を開発し、それを採用した省燃費タイヤ「ECOPIA」ブランドを様々な車種用、市販用・新車用、国内外と広く積極的に展開してきた。また、これらの技術を既存商品群にも搭載することにより、日本国内の乗用車向け市販用タイヤ(夏用)は2014年に100%「エコ対応商品」にする方針。
今回、この研究がNEDO技術開発機構にて採択されたことで「ナノプロ・テック」を初めとする転がり抵抗低減、耐摩耗性向上など、環境問題に対してタイヤが貢献するための技術開発が大きく進展するとしている。