双日は31日、東芝とともに、ブンアン1石炭火力発電所(ベトナム北部ハティン省)向け石炭火力発電設備に関して、同発電所建設プロジェクトのEPC契約者であるベトナム国営建設会社のリラマ社との間で、蒸気タービン発電機の機器供給契約を締結したと発表。受注したのは600MW(60万kW)級蒸気タービン発電機2台で、受注金額は約110億円。
今回、ベトナムにおける双日のビジネス実績、東芝の高い技術力と機器信頼性や米国をはじめとした世界各国での納入実績が評価され受注に結びついた。ベトナムは、東芝にとって初の石炭火力発電所向け蒸気タービン発電機の受注となる。双日と東芝は2011年11月までに蒸気タービン発電機を順次納入する計画で、同発電所は2012年から運転を開始する予定。
現在、ベトナムでは高い経済成長率を背景に、2015年までの6年間で約3万MWの発電設備増強計画を推進中だ。中でもベトナム国内で産出される石炭消費を視野に、増強計画の半分以上が石炭火力発電で計画されており、ベトナム政府は、2015年には石炭火力発電の比率を現在の3倍強の約45%に高める目標を掲げている。
ベトナムでは今後、1台あたりの発電容量が600MWラスの発電所建設が数多く計画されており、ブンアン1石炭火力発電所は、その最初の案件。
双日は、ベトナムでのプロジェクトであるフーミー3への出資をはじめ、水力発電所の改修や発電設備の納入、変電設備の受注などの実績がある。今後も、ベトナムのインフラ整備に貢献するプロジェクトに注力する方針だ。