コスモ石油は、木材などのバイオマス資源から軽油・灯油に相当する石油製品を製造するBTL(バイオマス・トゥ・リキッド)技術に関して、トヨタ自動車、独立行政法人の産業技術総合研究所と共同で研究を進めてきたが、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する研究開発事業「バイオマスエネルギー先導技術研究開発」にこの研究内容が採択されたと発表した。
採択された「低圧固定床用FT触媒技術を利用したBTLプロセスの研究開発」は事業費が年間約2000万円で期間は2年間。バイオマスをガス化し、FT合成反応により軽油・灯油に相当する石油製品を合成する技術を研究開発する。
コスモ石油は、FT合成反応に用いる触媒の研究開発を行ってきた。今回採択されたNEDO事業ではその成果を活かしてBTLプロセスの実用化に必要なFT合成触媒の開発をめざすとともに、実際にバイオマスを用いてガス化から液体炭化水素合成までを行い、得られたFT合成油、BTLプロセス全体を総合的に評価し、実用化を視野に入れた基盤研究を進める。