フィアットグループと広州汽車集団(GACグループ)は6日、中国で乗用車とエンジンを生産する合弁会社を折半出資で設立する包括契約を締結した。
今回の契約はローマで行われ、中国の胡錦濤国家主席とイタリアのシルヴィオ・ベルルスコーニ首相が同席し、GACグループの張房有会長とフィアットグループのセルジオ・マルキオンネCEOが署名した。GACはホンダ、トヨタ自動車とも合弁生産しており、外資では3社目となる。
敷地面積70万平方m以上の生産工場を新設する計画で、合弁会社による投資総額は4億ユーロ以上。工場完成当初の年間生産能力は、乗用車が14万台、エンジンが22万基を予定しており、最大で乗用車25万台、エンジン30万基まで拡大できる見込み。生産開始は2011年後半の予定。
同工場で生産するモデルは、低燃費・低公害型の乗用車の開発を求める中国政府の要望に対応し、Cセグメント・セダンの『リネア』を生産する。
新工場は、中国中南部の中心地で交通・鉄道の主要拠点である湖南省の省都、長沙市に建設する。長沙市は数年後には、約600km南にある広州と高速鉄道で結ばれる予定。
中国政府は、中国中部地域の6省に新たな投資開発を促進しており、今回の合弁事業は、中国政府からの開発支援を受ける資格を持つ。