三菱化学は2日、グループ会社である三菱化学アナリテック(MCAT)、三菱化学(中国)商貿有限公司を通じて、中国賽宝実験室(CEPREI)と中国における環境分析事業に関する包括的事業提携で合意した。
中国では環境問題や製品の安全性への関心が高まっており、関連する環境分析市場が急激に伸びている。特に住宅、自動車に関する分析では、景気対策にも後押しされ需要が伸長していることに加え、環境規制関連法による規制強化の影響もあり、ニーズが高まっている。
MCATは、日本で10年以上にわたってシックハウス症候群対策としてベターリビングと測定バッジ法環境分析システムを展開するなど、VOC(揮発性化合物)分析を含む環境分析事業を展開している。
一方、CEPREIも中国工業情報化部と中国環境保護部の関係機関の一つとして高い分析基礎技術を持ち、電子・電機製品の信頼性試験や重金属分析などを中国で展開してきた。
今回の提携でMCATが持つVOC分析を含む環境分析に関する技術をCEPREIに提供し、CEPREIは、これまで培った分析基礎技術をベースに提供を受けた技術を利用して、中国現地企業を中心に成長の見込まれる住宅や自動車などの環境分析事業を展開する。
また、三菱化学商貿がCEPREIと代理店契約を締結し、これまで培った営業ノウハウを活かしながら中国に進出した日系自動車メーカーを中心に新たに環境分析事業を展開する。
中国で環境分析事業を10月に開始し、事業の拡大を図っていく方針だ。