フィッチ・レーティングスは1日、トヨタ自動車の外貨建て/円建て長期発行体デフォルト格付と無担保優先債務格付を「AA」から「A+」に引き下げた。格付アウトルックは引き続き「弱含み」。
自動車業界のファンダメンタルズは、中期的に弱含みの継続が見込まれ、そのため自動車メーカーが、2008年度第4四半期に終わった与信緩和に支えられた好況時の収益水準を取り戻すことは困難である、とフィッチは今回判断した。
そうした環境下、トヨタは業界最強の地位を維持しているものの、同社の最近の業績、戦略的意志決定および危機に対する経営陣の対応は、同業他社と比較し、印象的とは言い難いとした。
さらに、自動車セクターの低迷や根本的な構造変化の進行に加え、不確実性が継続していることが明らかで、自動車業界はもはや「AA」格を維持できなくなったと見ている。
また同日、ホンダと日産自動車についての格付については、それぞれ「A」と「BBB-」に据え置いた。