BMWは24日、欧州で『1シリーズクーペ』の2010年モデルを発表した。ガソリン、ディーゼルともに2.0リットル直4エンジンを積むエントリーグレードを設定したのが話題だ。
BMWは2009年春、欧州仕様の『1シリーズ』の3ドアと5ドアハッチバックに、「116i」と「116d」を追加。コストパフォーマンスに優れるグレードとして好評を博した。今回、同様の考え方のエントリーグレードを、2ドアクーペにも設定する。
ただし、クーペはハッチバックよりも上級に位置づけられるため、エンジンは排気量の大きな2.0リットルが選択された。
ガソリンの「120iクーペ」は、直噴のハイプレシジョンインジェクション付き2.0リットル直4を搭載。最大出力は170ps/6700rpm、最大トルクは21.4kgm/4250rpmだ。0 - 100km/h加速7.8秒、最高速224km/hの性能を有しながら、欧州複合モード燃費15.15km/リットル、CO2排出量153g/kmを達成している。
ディーゼルは、さらに環境性能が優秀。「118d」グレードは、直噴2.0リットル直4ターボを積む。このエンジンは最新のコモンレールフューエルインジェクションとアルミ製クランクケースなどを採用。最大出力は143ps/4000rpm、最大トルクは30.6kgm/1750 - 2500rpmを発生する。
118dは、0 - 100km/h加速9秒、最高速210km/hと必要十分。それでいて、欧州複合モード燃費22.22km/リットル、CO2排出量119g/kmとクラストップレベルの環境性能を実現している。
両グレードともに、BMWの「エフィシエントダイナミクス」思想に基づき、アイドリングストップ、エネルギー回生ブレーキ、シフトアップインジケーター、オンデマンド制御のマネジメントシステムなどを採用。高い燃費性能と、ユーロ5に適合するクリーンな排出ガス性能を両立した。
1シリーズクーペのエントリーグレードは、9月に欧州市場へ投入。なお2010年モデルから、ハッチバックを含む1シリーズ全車に、「ビジネスナビゲーションシステム」を新設定。最新の「BMW iドライブ」に連動した多機能バージョンに進化している。