白バイから逃走中に出会い頭衝突、懲役10年の実刑に

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昨年11月、愛知県岡崎市内の県道で白バイの追跡を受けていたクルマが交差点で出会い頭衝突を起こし、被衝突側の母子を死傷させたとして、危険運転致死傷などの罪に問われたブラジル国籍を持つ男に対する判決公判が14日、名古屋地裁岡崎支部で開かれた。裁判所は懲役10年の実刑を命じている。

問題の事故は2008年11月14日午前に発生した。強引な車線変更と速度超過違反を行ったとして、白バイの追跡を受けていた乗用車が岡崎市大樹寺1丁目付近の県道交差点に赤信号を無視して交差点に進入。交差道路を走行していた軽乗用車の右側面に衝突した。

被衝突側のクルマは押し出されるように横転。右後部座席に設置されたチャイルドシートに着座していた生後5か月の女児が死亡、この女児の母親で、クルマを運転していた33歳の女性も骨盤骨折などの重傷を負った。

衝突側のクルマを運転していた男は現場から徒歩で逃走。警察は後にブラジル国籍を持つ26歳の男を自動車運転過失傷害や道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕。検察は「事故発生の経緯は悪質極まりない」として、危険運転致死傷などの罪で起訴していた。

14日に開かれた判決公判で、名古屋地裁岡崎支部の丸田顕裁判長は「危険極まりない運転だった」と指摘。「負傷している被害者を放置し、検挙を恐れて逃走するなど、その態度は身勝手で卑劣」として、被告に対して懲役10年の実刑判決を言い渡している。

《石田真一》

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