【ニューヨークモーターショー09】メルセデスベンツ Sクラス ハイブリッド…市販仕様初公開

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ダイムラーは8日、ニューヨークモーターショーで『S400ハイブリッド』を発表した。3.5リットルV6ガソリンエンジンにモーターを組み合わせて、欧州複合モードで12.7km/リットルという燃費性能をマークしている。

ダイムラーは2008年10月のパリモーターショーで、『S400ブルーハイブリッド』というプロトタイプを披露。ハイブリッドシステムは、このプロトタイプと基本的に共通だ。

注目のパワートレーンは最大出力279psの「S350」用3.5リットルV6に、最大出力20ps、最大トルク16.3kgmの小型モーターを追加したもの。システム全体では、最大出力299ps、最大トルク39.3kgmを発生する。アイドリングストップ機能や回生ブレーキも装備された。

ハイブリッドモジュールは非常にコンパクトで、モーターはエンジンと7速AT「7Gトロニック」の間にレイアウトされる。2次電池は新開発のリチウムイオンバッテリー。小型高効率なのが特徴で、エンジンルームに配置されるため、室内やトランクスペースはいっさい犠牲にしていない。

これらの専用システムを導入した結果、S400ハイブリッドは欧州複合モード燃費12.7km/リットルを実現。この数値は5.5リットルV8(382ps)を積む「S500」(日本や米国では「S550」)よりも30%良好だ。CO2排出量は186g/km。ダイムラーは「ラグジュアリークラスで最もCO2排出量が少ないモデル」と胸を張る。

内外装は、S400ハイブリッド投入と同時に行われた『Sクラス』のマイナーチェンジに準じており、新デザインのグリルやバンパー、LEDヘッドランプ&テールランプ、ステアリングホイールなどが採用された。

S400ハイブリッドは、6月に欧州で販売開始。ドイツでの価格は、8万5323ユーロ(約1135万円)だ。同車は今秋、日本にも上陸することが決定している。Sクラスは世界のラグジュアリーサルーンの指標といわれるだけに、ハイブリッド設定は環境派のエグゼクティブに支持されるだろう。

《森脇稔》

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