GMは3月31日、シボレー『カプリス』の2009年モデルを発表した。新しい6速ATの採用などで、商品力を引き上げている。
カプリスは元々、北米とメキシコ市場におけるシボレーブランドの最上級セダンだった。初代は1965年にデビュー。シボレーブランドの主力大型セダンとして人気を得る。そこから4度のモデルチェンジを実施。パトカーやタクシーとしての需要も多かった。
しかし、5代目のモデルライフ途中の1996年、GMがSUV中心のラインナップに移行するのを機に生産を終了。カプリスの名前は消滅した。
その後1999年、GMは中東向けの大型セダンとして、シボレーカプリスを復活させた。同車はホールデン『ステーツマン』のバッジエンジニアリングモデルである。
2009年モデルのカプリスは、新開発の6速AT「6L80E」を採用。このATは大トルク対応型で、6.0リットルV8(360ps/5700rpm、54kgm/4400rpm)を積む「SS」と「ロイヤル」グレードに組み合わせられる。さらに「アクティブセレクト」技術が導入され、スムーズな加速フィールを実現させた。
3.6リットルV6(240ps/6000rpm、33.6kgm/2600rpm)を搭載する「LS」「LTZ」グレードは従来通り、4速ATを組み合わせる。
スポーティなSSグレードは、HIDヘッドランプとリモートエンジンスターターを新採用。ESPは全車標準となり、50対50の前後重量配分や大容量ブレーキ採用の効果とあいまって、高いハンドリング性能を実現しているという。
GMは「2009年モデルのカプリスは、世界トップクラスの大型セダンの1台」と胸を張る。大排気量V8セダン市場は、本家米国では縮小ぎみ。しかし、産油国が多い中東では、まだまだ人気車種として君臨し続けているようだ。