欧州ホンダは28日、新型『インサイト』のCM放映を開始した。その内容は765台のインサイトがヘッドライトをオン/オフさせて、絵文字を作り出すというもの。CMのタイトルは「Let it Shine」で、4月にインサイトの欧州販売がスタートするのに合わせて制作された。
このCMは壮大なスケールだ。とある丘に集まったインサイトは合計765台。縦17列、横45列に整然と並べられ、世界最大のLEDスクリーンに仕立てられた。日没と同時に、765台はヘッドライトのオン/オフをさまざまなタイミングで繰り返し、遠くから見ると、暗闇に見事な絵文字が浮かび上がった。
絵文字は、人物が飛び跳ねたり、笑ったり、バンザイしたり、ウインクしたりと、見るからに楽しそう。そして、空が白み始めた頃、巨大な「ホンダエコフラワー」が出現し、フィナーレを迎える。エコフラワーは新型インサイトの「エコアシスト」の表示ランプとしておなじみだ。
ホンダは2015年まで、欧州、中東、アフリカ、ロシアで大規模なブランドキャンペーンを実施。インサイトのCMはその一環だ。ホンダは2年以内に、欧州で『シビックハイブリッド』、『フィットハイブリッド』、『CR-Zコンセプト』ベースの新ハイブリッドクーペの投入を予定。インサイトのCMには、ホンダのブランドイメージを高めておきたいとの狙いが込められている。
欧州ホンダのマーケーティング責任者、クリス・ブラウン氏は「ホンダは世界で最も賞賛される企業を目指している。そのためには欧州を中心としたエリアでのブランドイメージ向上が不可欠。この取り組みは始まったばかりなのです」と語っている。
このCMは60秒、30秒、20秒、15秒の4種類が制作され、28日、まずはベルギーでオンエア。4月のインサイト発売に合わせて、順次欧州14か国で放映される。
日本ではトヨタが新型『プリウス』、そして併売される現行プリウスに大胆な価格戦略を予定。インサイトの189万円からというプライス面での優位性は揺らいでいる。欧州でもプリウスに先行したいインサイトにとっては、脳裏に残るインパクトを持ったCMといえそうだ。
このCMは動画共有サイトで見ることができる。