【ITS-SAFETY 2010】システムへの過信に注意

エコカー 燃費

『ITS-Safety2010』の公開デモンストレーションに参加して感じたのは、「スマートウェイやDSSS、ASVのシステムを決して過信してはならない」ということだ。

DSSSのセンサー類は、死角から進行してくるクルマや自転車、歩行者を察知。交差点のかなり手前からこれらの存在を運転者に知らせてくれるが、現状では注意喚起情報を送る光ビーコンを通過してしまった後には情報が送られてこない。ということは「注意喚起後に接近してくる第二、第三の車両(人)が存在した」という場合、以後は運転者が直に安全を確認しなくてはならないということでもある。システムに過信すると、これらを見落として事故に至る。

ASVも同様だ。今回のデモンストレーションは公道で行われているためにシステム非搭載の一般車両も混じって進行してきた。ASVは車車間通信によってその存在が明らかになっているが、それに紛れて死角から進行してくる車両については直接目視するしかない。

デモンストレーションでは自動車メーカーのスタッフが慎重に運転を行っていたが、それでも「実環境だったら、間違いなくヒヤリ・ハットなシーンだな」という場面にも何回か出くわした。右方向からの車両に気を取られ、左方向から進行してくる車両(非ASV)の確認が遅れる…とか、ASVの陰に位置する原付バイクの存在に気づかず、わずかに前進する…とかだ。

車車間通信システムを搭載されたクルマが今後販売されたとしても、装着が法制で義務化でもされないかぎり、それが大多数を占めるまでには10年以上の歳月が必要となることは間違いない。だとすれば、しばらくの間は装着、非装着が混在することになる。警報が鳴らない=安全と思い、漫然進行すれば「横から非装着車が突っ込んでくる」ということも出てくるだろう。システムを過信することで新たな事故を招く危険もある。

加えて注意喚起の方法(警報の出し方)にも工夫が必要だ。デモンストレーションに参加していたASVの台数は従来よりも多いが、それでも一般車両の中に混じればまだまだ少ない。それでも「台数が増えたら、この警報は相当にうるさいだろうな」と感じてしまう場面があった。

警報というのは「注意喚起しないと危険が避けられない」という、ギリギリの場面で使わないと効果がない。連発させればその重みは小さくなるし、運転者も警報を重要なものと受け止めなくなる恐れもある。このあたりは今後の研究課題になってくるだろう。
《石田真一》

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