フォードは9日、『トランジットコネクトBEV』の写真を公開した。中型商用車の『トランジットコネクト』をベースにしたピュアEVで、2010年に米国で発売される。
フォードは1月のデトロイトモーターショーで、環境対応車の市場投入プランを発表。2011年に小型EV、2012年に次世代ハイブリッド車を投入する計画が明らかになった。その計画の先陣を切って公開されたのが、トランジットコネクトBEVだ。BEVとはバッテリー・エレクトリック・ビークルの略である。
フォードは、同車の開発を英国のスミスEV社と共同で実施。スミス社は1920年創業で、すでに1000台以上をEVに改造して販売した実績がある。フォードは「スミス社と共同開発することで、2010年の米国発売が可能になった」と説明している。
フォードはモーターの出力などの詳細は公表していないが、最大航続距離は100マイル(約161km)を確保。2次電池はリチウムイオンを搭載しているもようだ。フォードのグローバルプロダクト担当上級副社長のDerrick Kuzak氏は「フォードの商用車の顧客はEVに興味を持っている。そこで早期に投入することを決定した」と語っている。
トランジットコネクトBEVは2月11日に開幕するシカゴモーターショーで、ベース車のトランジットコネクトとともに正式デビューを飾る。価格はまだ高いと推測されるが、米国政府の環境対応車に対する購入補助が拡大すれば、普及する可能性もある。