富士スピードウェイは年に複数回、富士チャンピオンレースに合わせ、無料イベント「オフィシャル体験会」を実施している。同レースで実際にコース委員(コースマーシャル)として旗を振れ、同サーキットのバックステージも見学できるという内容だ。
同レースの今シーズン最終第6戦が11月16日に開催され、体験会も今年最後の回を実施。その体験会に同行した。
レースオフィシャルは、交通費や食事の支給、2日以上で開催される場合の宿泊を除くと基本無給のボランティア活動だ。全7種類があり、旗振りなどのコース監視と清掃担当のコース委員、タイム計測の計時委員、車検とピットでの燃料給油などの作業監視の技術委員、フライングの監視なども含めたピットレーンで活動するピットグリッド委員、パドックで観客の整理をするパドック委員、事故発生時に救助活動などを行う救急委員、レースオフィシャルの事務を担当する事務局となっている。
バックステージツアーは、レースでの違反を審議する大会審査委員会室を皮切りに、計時室、表彰台控え室と表彰台、場内放送用の放送室とテレビ中継用のオーディオルーム、取材記者用のメディアセンター、レースミーティングなどに使用するブリーフィングルーム、ピットレーンおよびコース管理室、セーフティーカー待機ガレージ、レース管制室、車検場などを見て回った。
後半は、コースサイド全17か所のポストに参加者がひとりずつ分かれて、コース委員の実地体験。ほうきでのコース清掃や旗振りなどを体験でき、また実際に活躍しているコース委員から貴重な生の話を聞ける。
レースオフィシャルの登録は、体験会の最後にエントリー用紙を同サーキットに提出することで可能となる。最初はコース補助員からスタートだ。JAFへ入会し(入会金2000円・年会費4000円)、公認審判員ライセンス(B3→B2→B1→A2→A1の5種類)を取得することで、より上位のポジションに就けるようになる。
また、富士スピードウェイの全レースの運営=レースオフィシャルの管理と指揮を請け負っているオーガナイザーの富士モータースポーツクラブへ入会すると(入会は任意で、入会金1万円・年会費1万円)、ライセンス取得のためのバックアップをしてもらえるなどのメリットを得られる形だ。
09年シーズンも富士チャンピオンレースの開催に合わせて実施されることが決定している。スケジュールは決定次第同サーキット公式ウェブサイトで発表される予定だ。